稲沢市で備えるべき南海トラフ巨大地震対策の本命は液状化現象による二次災害です。その1

災害・ハザードマップ

似通ったタイトルではありますが、先月、次のようなエントリーをしたためました。

ここで、愛知県の災害予想マップをもとに、南海トラフ巨大地震が発生した際に震度6弱が推定される稲沢市にあって、本当にこわい災害は二次発生となる液状化現象だと結論付けました。その図をもう一度掲載します。

稲沢市全域が真っ赤であるということは、つまり日常生活の中で不意に大震災に見舞われた場合にこの液状化現象から逃れるすべはないということです。

大震災により二次的に発生する液状化現象とは?

では、そもそも「液状化現象」とはどんな災害なのでしょうか。これは国土交通省のホームページにある宅地防災カテゴリーの中でくわしく解説されています。

液状化現象とは
 液状化とは、地震が発生して地盤が強い衝撃を受けると、今まで互いに接して支えあっていた土の粒子がバラバラになり、地盤全体がドロドロの液体のような状態になる現象のことをいいます。液状化が発生すると、地盤から水が噴き出したり、また、それまで安定していた地盤が急に柔らかくなるため、その上に立っていた建物が沈んだり(傾いたり)、地中に埋まっていたマンホールや埋設管が浮かんできたり、地面全体が低い方へ流れ出すといった現象が発生します。

図・文の引用元:https://www.mlit.go.jp/toshi/toshi_fr1_000010.html(国土交通省)

この液状化とよく似た現象として「電子レンジでの突沸現象」なるものがあります。飲み物や油脂分の多い液体を加熱しすぎると突然沸騰して飛び散ってしまうことがあります。長時間加熱し続けることによって食品中の水分が蒸発していき炭化が進み、その結果、可燃性ガスが発生して電子レンジの庫内に充満し、さらにその炭化した部分の帯電で起こるスパークにより引火、爆発的な燃焼が起こると現象とされています。

液状化現象とよく似ているのが、本来あるはずのない巨大なエネルギーから刺激を受け続けることで、極度な状態が生まれてしまう点です。安定していたはずの地盤が瞬間的かつ強力な振動により液状化し、行き場のない圧力が生まれこれが家や水道管などのガス管、そして、マンホールなどを襲い、吹き出した土砂が道路を埋め尽くしてしまうのです。

具体的な対策などについては、その2で触れていきます。

また、この投稿の半年後にアップした記事がつぎのものです。