稲沢市と桃(ピーチ)と檸檬(レモン)

レモンの原理

以前、近所の方から稲沢市祖父江町はかつて桃の産地であったことをお聞きしました。調べてみると、桃の栽培には河川近くの平地に分布する砂地がもっとも適しているといわれています。加えて、水田からの耕作転換地も適しているとのこと。稲沢市内の桃の栽培の歴史、これはつまり木曽川河畔砂丘のすばらしい恩恵のひとつだったんですね。

そして、タイトルにありますとおり、桃の栽培の話題の堆肥として今回”檸檬(レモン)”を取り上げてみました。このレモンですが、寒さにあまり強くなく乾燥を嫌うなどの弱点がありますが、桃に比べて栽培、育成がたやすく、近年苗木からの家庭栽培でも人気となっています。”あの”ヒット曲も影響しているのかな。

とはいえ、これだけではわざわざ「ピーチとレモン」を取り上げた理由にはなりません。このエントリーでは、この2つのフルーツそれぞれの価値の対比を元にしたある有名な「アプローチ」をご紹介したかったからです。

「レモンの原理」のご紹介

ご紹介したかったのは「レモンの原理」と呼ばれる経済学上の理論です。以下、その意味をコトバンクさんから引用させていただきます。

「レモンの原理」とは?

情報の非対称性が市場に及ぼす影響について論じたミクロ経済学の理論。中古車市場で、外見からはわからない欠陥車(レモン)と優良車(ピーチ)が混在していると、買い手が高い金額で欠陥車を買うことを恐れ、欠陥車に相当する金額しか払わなくなるため、市場に優良車を出す売り手がいなくなる。売り手・買い手の情報格差が原因で、質の悪い商品しか市場に出回らなくなる「逆選択」が起きるという理論。

https://kotobank.jp/word/%E3%83%AC%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%90%86

この説明の中で、特に太字にしましたが、このブログの投稿者本人こと、わたくし髙村宗克が好んで使う表現が「情報の非対称性」です。上のミクロ経済学では、売り手と買い手が存在する世界、つまりは”市場(マーケット)”での現象を説明しています。仕事やビジネスでは”契約”や”取引”は欠かせないものです。しかし、この原理はそうしたビジネスや経済学だけに当てはまるものではないと常々考えています。

稲沢市と「レモンの原理」

この投稿の冒頭で、桃とレモンの対比に着目したお話をしました。率直にお話すると、わたしはこれを稲沢市の行政にありかたにあてはめて考えています。

すると、今の稲沢市は、はたしてレモンなのか?それとも、桃なのか?

ここ近年、特に現段階においては、稲沢市は”桃(ピーチ)”だと個人的に捉えています。このブログで、稲沢市行政が取り組む先進的な取り組みについていくつかご紹介してきました。たとえば、ITの分野ではこんなエントリーがあります。

ただし、これが稲沢市行政のすべての業務・ジャンルにあてはまるとはもちろん考えてはいません。

そして、肝心なことは稲沢市がもつピーチの価値がまだまだ周知されていないことです。これが本当にもったいない。

今後のこのブログの方針として、文字ベースの情報だけではなく、その根拠となるデータをかき集めるための具体的なアクションを重視していきます。

(追記)

東奔西走プロジェクトとして新たなアクションを始動しました。